[マンション・土地・戸建を買う]
居住用不動産物件の購入について注意すべきポイント

  →資金計画   →購入時の必要経費   →マンションの管理
1.購入の目的はなんですか
物件の購入目的は、自宅として住むのが目的ですか、賃貸として貸すためですか。通勤用として便利な場所がよいのですか、静かな落ち着いた住宅地がよいのですか。使用目的によって不動産の選び方が違ってきます。古くても管理が しっかりしていれば広い部屋をほしいと考えるのか、女性一人だから安全性を重視して最近のセキュリティーがしっかりした物件を希望しているのかなど、自分の使用目的を一応決めておきましょう。
2.資金計画は出来ていますか
不動産を購入する場合には、自分の手持ち現金と金融機関等からの借入金で購入代金を工面します。全額現金で購入する方はその現金から購入経費を除いた額が物件の購入代金となります。 また、ローンを利用する方は、物件代金の約80%がローンで、残り20%と購入経費を手持ち現金でまかなう必要があります。必要経費は次の項目で詳しく述べますが、物件価格の7%くらいと考えてください。従いまして、物件価格の27%位の現金が必要となります。なお、最近の金融機関によっては、住宅ローンの融資限度額が80%とは限らず、お客様の内容によって個々に検討するようですから、物件購入の前にご自分で金融機関とご相談されることをお勧めいたします。
3.購入時にかかる費用はどのくらいでしょうか
居住用の不動産を購入する場合にかかる経費は次のようなものがあります。
@登録免許税;  固定資産税評価額に対して、一定の税率で課税されます
土地の税額=固定資産税標準額×(3分の1)×標準税率
家屋の税額は、居住用資産として適用要件(*)を満たした場合には
所有権保存(新築などの購入);税率 0.15%(不動産価格に対して)
所有権移転(中古住宅の購入);税率 0.3%(不動産価格に対して)
抵当権設定(住宅ローンの設定);税率 0.1%(債権額に対して)
(*)家屋に対する軽減税率の適用要件
@.個人が平成17年3月31日までに新築又は取得した居住用住宅
A.自己居住用
B.家屋の床面積(登記面積)が50u以上
C.中古住宅は築後20年(耐火建築物は25年)以内
D.新築又は取得後1年以内に登記
E.登記申請書に家屋所在地の市町村長の証明書添付
A印紙税; 売買価格によって違いますが、印紙税は以下の通りです。
売買価格が 100万円超 500万円以下 2千円
500万円超 1000万円以下 1万円
1000万円超 5000万円以下 1万5千円
5000万円超 1億円以下 4万5千円
1億円超 5億円以下 8万円
5億円超 10億円以下 18万円
10億円超 50億円以下 36万円
50億円超 36万円
B火災保険料; ローン借り入れ期間によって変動します
Cローン事務費用; 銀行によっては5万円程の事務手数料を要求します。
D不動産手数料; 売買価格の3%+6万円、別途消費税
Eその他; 引越し費用、内装費用、家具などの購入費用
F不動産取得税; 不動産を取得して2〜3ヶ月して税務署から請求がきます
税額=固定資産税評価額×4/100(*)×1/2(**)
 (*); 住宅及びその敷地については「3/100」に軽減される
 (**); 取得が平成16年12月31日までに行われた場合の特例
4.敷地に瑕疵はないでしょうか
@購入敷地内に隣地のガス・水道・排水管など、また有害埋設物がないか
A隣地との境界石はあるか、又その境界は隣地者は認めているか
B隣地の建物などが購入物件の敷地に越境していないか。
もし越境しているのであれば越境物の撤去は可能か、或いは越境建物を将来建替える場合は越境しないという隣地者の越境を認める念書を取得する。
5.建物或いは設備に瑕疵はないでしょうか
@建物の雨漏りや土台の腐敗はないか
A排水管や水道管の漏水はないか
Bエアコン、ガスオーブンやコンロ、ガスボイラー、風呂場のシャワーやコントロールパネル、レンジフードや換気扇、等の動作チェックをしておくこと
6.マンションの管理組合はしっかりしていますか
建物は新しいものに越したことはありませんが、マンションの管理が不適切ですと建物は築年数以上に老朽化が激しくなったり、管理費などの収支がずさんをなります。
@自主管理か委託管理か
マンションの管理は組合員のみで行う自主管理と、外部の管理会社に委託する委託管理があります。自主管理は管理会社への報酬が無いため経済的ですか、組合員の多大な労力を必要としますし、組合員は必ずしも管理の専門家ではないため収支がずさんになったり、時には理事長が独裁的になったりする場合もあります。しかし、必ずしも一概に自主管理がだめということはありません。
A収支報告書
管理組合が作成する年次の収支報告書を入手して、その内容をチェックしましょう。管理経費項目が細目にわたって書かれていて、その明細書も添付されている内容であれば、一応しっかりしていると判断できます。逆に年次報告がなかったり、管理経費項目が大雑把であったりした場合は疑う必要があります。
B修繕積立金の額
上記収支報告書には修繕積立金の額が書かれています。これは大規模補修などに使用される資金ですので、多額の残高があると大規模修繕がおこなわれる予定がある場合でも特別な一時金が請求されないだろうと推察され安心できます。
7.住宅ローンを申し込んでだめになった場合の処置
売買契約をして手付金を払ったが、銀行からの住宅ローンが予定の金額を融資してくれないことが判明した場合は、一般に売買契約は白紙に解約となり、支払済みの手付金は無利息にて買主に返金されることになっています。 売買契約の際はこの内容(「ローン条項」といわれます)が書かれているかよく確認してください。