[賃貸管理業務を委託する]    
不動産の賃貸管理には次の2種類があります。
1.建物設備管理
テナントは賃料を払う代わりにその建物で快適な生活や企業活動を認められるものですので、家主には建物やその付帯設備のハードウェアーの管理をする義務が生じます。具体的には、エレベーターの保守管理、受水槽や高置水槽の定期清掃と水質検査、受電設備の定期検査、建物の長期修繕工事、漏水事故等の緊急出動、建物の定期清掃などがあります。
2.テナント賃料管理
賃貸借契約で入居したテナントの賃料管理や貸室内にかかわる諸問題の管理などを行う業務の管理です。この管理方法には以下の3種類があります。
@賃貸借契約の仲介、及び更新契約のみの業務
これは賃貸借契約時に不動産仲介業として賃貸借契約締結を行い、また更新契約時には更新契約を行う業務で、賃貸借契約期間中にテナントが賃料滞納があった場合に責任をとることはないものです。
A家賃の代行受領業務
上記の業務以外にテナントの賃料を家主に代わって受領する業務を行います。テナントの賃料滞納がある場合は、速やかに支払いの催促をすることも行います。しかし、どうしてもテナントが賃料を支払わない場合は、それについて責任を問われることはありません。
B家賃保障業務
不動産業者がまず家主から物件を借り受け、管理経費と利益を上乗せした賃料で第三者に転貸する業務です。家主は信頼できる不動産業者から安定的な賃料を確保でき、またテナントとの煩わしいトラブルに悩まされることがありません。このような業務形態をサブリースともいいます。家主は入居者が賃料を滞納した場合もサブリース会社より元賃料を支払われますので安心して資金計画が出来ます。通常サブリース賃料は相場賃料の80〜85%といわれています。